
ホームページで用いるサーバーとは、「インターネットに接続されたパソコン」にあたります。ホームページをインターネット上で公開するとは、インターネットに接続されたパソコンの一般公開されたフォルダに設置することです。
この記事では、ウェブ担当者がサーバーを用意する時に理解しておきたいサーバーの機能7つとサーバの種類4つを解説します。
パソコンとは
まず、わかりやすいように「パソコンとは何か?」を定義しておきましょう。
パソコンとは、個人用の小型コンピューターです。パーソナル・コンピューターを略してパソコンと呼ばれます。頭脳になるCPU、記憶領域のメモリやHDDなどで構成され、OSをインストールして使います。
大型で本体と液晶が分かれているデスクトップPC、液晶が付いていて持ち運びに適したノートPCなどがあります。
また最近では板型でより持ち運びに適したタブレットPC、より小型化が進んだスティックPCなど多様化しています。
サーバーとは
サーバーとは、他の端末にサービスを提供するコンピューターです。
パソコンと同様に頭脳になるCPU、記憶領域のメモリやHDDがあり、OSをインストールして使います。
ここまでの説明ではパソコンと同じに聞こえるかも知れませんが、基本的な構成は同じと言えます。パソコンで言うとデスクトップPCに近いと思ってください。
しかし、パソコンと大きく違うところは性能やOSの種類です。多数の端末に対してサービスを提供したり高度な計算を行うために、パソコンに比べて高性能なCPUや大容量のメモリ、HDDを搭載しています。また、使うOSもサーバー専用のOSになります。
パソコンとサーバーの違いとは
パソコンとサーバーでは、コンピューターの構成は似ていますが、性能が違います。
また、インストールするOSもことなり、サーバーはサーバー専用のOSを利用します。
なぜ性能やOSがことなるのか?というと、求められる機能がことなるためです。
パソコンは個人で使用するものですし、短時間しか使用しません。しかし、サーバーは多数の端末から送られる要求に応え続け、さらに長時間安定して動かなければいけません。
パソコンの場合、動きが遅いなと思ったら気軽に再起動すると思います。これは個人で使っているから自分さえよければ何も問題ありません。しかし、サーバーは多くの人で共有しているので、個人の判断ではできませんし、信頼を失ってしまいます。
このように、サーバーはトラブルが発生しにくく、トラブルが発生しても短時間で解決できることを考えて作られています。
サーバーの機能6つ
サーバーはパソコンと同様にOSをインストールし、さらにOSにプログラムをインストールして利用します。
そして、インストールするプログラムによって他の端末に提供できるサービスがことなり、提供できるサービスの種類によって呼び方が変わります。
ここではよく使われる6種類を紹介します。
ウェブサーバー
ホームページを公開するためのプログラムが稼働しているサーバーです。
ファイルサーバー
複数の端末でファイルを共有するためのプログラムが稼働しているサーバーです。
メールサーバー
複数の端末でメールの送受信をするためのプログラムが稼働しているサーバーです。
プリントサーバー
プリンターへの印刷処理を提供するプログラムが稼働しているサーバーです。
FTPサーバー
FTPによるファイルのアップロード・ダウンロード機能を提供するプログラムが稼働しているサーバーです。
データベースサーバー
MySQLなどデータベース機能を提供するプログラムが稼働しているサーバーです。
これらの機能は1つのサーバー上で同時に稼働させることもできますし、専用端末として個別に提供されることもあります。
ウェブサーバーの種類4つ
サーバーを用意するには、
- 端末を用意する
- 専用のOSをインストールする
- 提供した機能のプログラムをインストールする
- OSやプログラムを設定する
- OSやプログラムを最適な状態に保つ
といったことが必要になるのですが、これがパソコンよりも高度な専門知識を必要とします。
そのため、ゼロから自分で用意するのは難易度が高く、多くの場合は専門業者に委託するか、用意されたものをレンタルします。
ここでは、ウェブサーバーをレンタルする場合の4種類について解説します。
物理/仮想 | 費用 | |
共有サーバー | 物理 | 安い |
専用サーバー | 物理 | 高い |
VPS | 仮想 | 性能によるが安い |
クラウド | 仮想 | 構成によって上下 |
ここで、「物理/仮想」について説明しておきます。
物理とはサーバーを物理的に用意するという意味です。仮想は、物理的なサーバの中に、複数の仮想的なサーバーを用意するという意味です。
1. 共有サーバー
物理的に1台のサーバーと通信回線を複数のユーザーで共有して使う方法です。
そのため、他のユーザーの使い方によってサーバーが遅くなったり、止まったりといった影響を受けやすくなります。
また、管理者権限はないため、独自の設定などはできません。
ただし、便利な管理画面があったりと、初心者でも使いやすいように設計されています。
また、複数のユーザーで共有することで、その分費用を抑えて借りることができます。
多くの場合は、使えるHDDの容量によって利用料金が変わります。
2. 専用サーバー
物理的に1台のサーバーと通信回線を占有して使う方法です。
そのため、他のユーザーの影響を受けることなく運営することができます。
管理権限もあり、独自の設定なども可能ですし、物理的に接触することも可能です。
しかし、サーバーの設定などは全て自身で行う必要があり、難易度は高くなります。
独占する分、費用の負担も大きくなります。
また、利用するサーバーのスペックによって利用料金が変わってきます。
3. VPS
物理的には1台のサーバーと通信回線を共有しますが、仮想的に専用サーバーとして使う方法です。
そのため、共有サーバーと比べて他のユーザーの影響をかなり受けにくい方法になります。
管理権限もあるので、専用サーバー同様に独自の設定も可能です。
ただし、完全に専用しているわけではないので、専用サーバーに比べると性能は低くなります。
また、専用サーバー同様にサーバーの設定などは全て自身で行う必要があり、難易度も高くなります。
基本的には共有サーバーなので、費用の負担を抑えることができます。
利用する性能(CPU、メモリ、HDD、回線など)によって利用金額が変わってきます。
4. クラウドサーバー
インターネット上に存在するサーバーを仮想的に専用サーバーとして使う方法です。
そのため、共有サーバーと比べて他のユーザーの影響を受ける心配はありません。
管理権限もあり、専用サーバー同様に自由に設定することができます。
性能やサーバーの構成を自由に選ぶことができ、サーバーの負荷状況に合わせて変更も可能です。
専用サーバー同様にサーバーの設定などを全て行う必要に加えて、ネットワーク構成も管理する必要があります。
構成を選べるので、安く始めて、サーバー負荷状況に合わせて拡大する使い方が可能です。
ただ、コストパフォーマンスはいいのですが、管理が難しく、管理ミスによって高額になってしまう場合もあるので注意してください。
まとめ
いかがだったでしょうか。サーバーといっても色々な機能があり、利用方法も様々です。
特に、ウェブ担当者としては、ホームページに合わせたサーバーを借りることが大切になります。
なぜなら、利用方法によって使える機能が変わってしまうからです。
あらかじめ、ホームページに必要な環境を調べてから探しましょう。
多くのレンタルサーバーはHDD容量によって利用料金が変わりますが、大手が提供しているサービスであればHDD容量で問題が発生することは少ないと思います。
特にこれからは、常時SSLが必須の時代になると思われるので、そこに注目して探してはいかがでしょうか。
それでは、あなたのネット集客を応援しています。
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ネット集客解析士/マーケティングパートナー協会認定パートナー
千葉県市川市在住/鴨川市出身 中小企業のウェブ担当者、経営者に向けて、ネット集客で成果を出せる人材の育成をお手伝いしています。一緒に継続的に売上を伸ばす事のできる社内体制を作りましょう。